宝塚大学

東京メディア芸術学部

教員紹介

アニメーション分野

芦谷 耕平准教授

KOHEI ASHIYA

ゼミ指導分野

アニメーション、マンガ、コミックイラスト、キャラクターデザイン、映像作品の制作・企画、作画面全般

PROFILE

映像作家・アニメーター。映画『THE FIRST SLAM DUNK』、『ONE PIECE FILM RED』作画監督。TV アニメ『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズ『ゴールデンカムイ』『Dr.Stone』『SHAMAN KING』『モブサイコ100』他、多数の作品に参加。

-MESSAGE01

学生時代に得た「縁」で、宝塚大学で教える立場に

大学で映像を学んでいた時に教えを受けたのが、 現在本学で特任教授を務めている月岡貞夫先生でした。 先生のゼミに参加して映像の研究をしたり、 仲間とアニメ作品を制作していました。その後IT系企業に就職し、 ゲームの制作などにデザイナーとして従事していました。その頃、新宿に新しくできるという東京メディア芸術学部の立ち上げに参加することになった月岡先生に誘われ、教壇に立つことになりました。大学時代に助手として先生をサポートしていたという縁があり、声をかけていただきました。映像やアニメーションを学んでいたことから、マンガ・アニメ分野の授業を担当しています。教員と並行して非常勤としての仕事も継続しています。ある時、アニメ制作会社に就職した本学の卒業生が上司を伴って大学に挨拶に来たことがありました。その時、私がファンアートとして描いていた『ジョジョの奇妙な冒険』の障子画が上司の方の目に留まったことがきっかけでその会社との縁が出来て、『ジョジョの奇妙な冒険』のアニメ制作の仕事に参画することになりました。それまで商業アニメには関わってこなかったのですが、そこでの知見を授業を通じて学生たちにフィードバックできると考え、決断しました。

芦谷 耕平

-MESSAGE02

一つのマンガ作品の研究を通じてマンガ・アニメ表現の考え方を伝えたい

現在担当しているのはアニメの制作に関わる知識・スキルを教える授業が中心ですが、本学に合った新たなコンセプトの授業を始めました。それが「現代マンガアニメ研究」です。アニメ化の仕事に参画している作品である「ジョジョの奇妙な冒険論」とも言うべき授業です。作者の荒木飛呂彦さんが、絵を描く際に心がけている「美の黄金比」や「キャラクター造形の手法」、「読者をひきつけるストーリー作り」など、自身のマンガ術を解説した著書「荒木飛呂彦の漫画術」をベースにしています。マンガ作品をアニメ化するとき、どのような変化があるか、逆にどちらにも共通して効果がある演出を分析し、学生と一緒に考えながら進めていきます。アニメ化の仕事に関わるようになって、この作品の魅力に改めて気づきました。また、「視聴者の興味を喚起するためにどのように見せるか」というポイントを学ぶことができました。作品の内容を深く研究していきながら、それらの点をぜひ学生に伝えたいと考えています。昔から自分が好きだった作品がテーマということもあり、かなり力を入れています。学生たちにも馴染みやすいテーマだったようで、まだ始めたばかりですが好意的に受け取られています。

-MESSAGE03

大学で4年間で、将来につながる、色々な人との「縁」を見つけよう

本学で学ぶ学生に、アニメやマンガの知識、スキル以外に知ってほしいことが二つあります。一つ目はアニメ業界にはアニメーター以外にも多くの仕事があるという事です。アニメ業界を目指す学生はほぼアニメーターを志望していますが、求められる能力も高く、職業としてもなかなか厳しいのがあります。アニメーターが描いた絵を撮影してデジタル技術で彩色を行う「撮影」や、将来は演出や監督への道につながる可能性がある「制作進行」。他にも3DCGクリエイターやシナリオライター等は、現場でのニーズが高いにもかかわらず人材が少ないので就職できる可能性が高いです。もう一つは、大学の四年間で多くの人との「縁」を作ってほしいということです。私自身、大学時代に得た縁で教壇に立つようになり、教え子がもたらしてくれた縁で、昔から好きだったマンガ作品のアニメ化という仕事に携わることができました。「縁」が多いほど、頑張りが実って夢がかなう可能性が高くなると思うので、友人はもちろん、先生、外部講師の方、事務職員の方とも積極的に交流し、将来につながる「縁」を作る努力をしてほしいと思います。

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