第7回学長×看護学部生 座談会

今回は1年次生、2年次生、3年次生、それぞれから6名が参加し、学長と語り合いました。
テーマ1「課外活動・学外活動について」
- 学長の米川です。毎回それぞれテーマを決めてお話をするということなんですけれども、今回はポランティア活動について。学外でいろんな活動してるっていう学生が多いと思うんですけども、どんな活動してるのかっていうことをテーマに取り上げてお話を聞きたいなと思っています。
皆さんアクティブな学生だろうなって思うんだけど、どういうボランティア活動をされてるのかということと、その面白さや楽しさ、ボランティア活動を通じて何を得ているのかとかを教えてほしいなと思います。 - 私は今年初めてイベント委員会(※)に入ったんですけど、それまでボランティア活動とかイベント委員とかも全然やってきてなくてどんなことするのかもわかってなかったんですけど。ホームページとかでも活動をよく見てたので、今回やってみたいなと思って参加しました。
(※)毎年6月に梅田茶屋町で実施される「1,000,000人のキャンドルナイト茶屋町スロウディ」、9月に大学で開催する「宝塚大学学園祭“宝翔祭”」、12月に梅田一帯で実施される「UMEDA MEETS HEART」など、大学が参加、または大学主催で行うイベントの運営を行う学生独自の各委員を総称して「イベント委員会」と呼んでいます

- 昨年までは仲のいい友達がイベント委員をしていて、興味はあったけど勇気がなくて入れなくて、今年は友達から聞いていたので勇気を出して入ってみました。3年次生後期から実習が始まるので、6月にあったキャンドルナイトの委員をやりました。開催当日は、小さいお子さんだったり年配の方だったりいろんな方が来られ、多くの経験ができましたし達成感はありました。
- 私は大学のボランティアサークルに入っています。1年次生の5月・6月ぐらいから活動に参加し始めました。“なごみ”というサークルの活動があって、月曜日と水曜日に時間が空いているときに豊崎東会館に行って小学生に勉強を教えています。習い事と似たような感じです。自分たちは将来看護師になるので、今しかできないことを今やっておこうと。
- それは自分を広げる意味かな。いろんな社会、看護だけの世界じゃなくて、自分の世界を少し広げたいっていうことかな。
- 私は、去年に引き続きイベント委員をやっています。今年はそれぞれで担当が分かれているんですが、去年はキャンドルナイトとウメダミーツハート、どっちもやりました。昨年はあまり活発的な活動ができなかったんですが、コロナが緩和されたので今年はいろいろできたらなと思っていて、自分たちができることをやってみたいなと思っています。
- 私はボランティアサークルには入っていないのですが、一度だけお手伝いに行きました。いまは宝翔祭実行委員をやっています。
- 私はまだ委員やイベント何もしていないんですけど。これから活動をスタートしていく災害看護サークル(※)に入っています。
(※)災害看護サークル:2023年6月設立 - 災害看護サークルって他の大学にあまりないよね、聞いたことないよね。
みなさんがそれぞれ、オリジナルなボランティア活動をしてる、あるいはしようとしてるというのがよくわかった。さっきお話いただいたように自分の世界を広げたい、看護だけの世界じゃなくて、いろんなところをみたいということだよね。学生であるんだけど、社会の中で生きてる人間として、いろんな多様なことを見たい、そういう意味のことおっしゃったと思うんですけどね。
友達をつくるっていうのも1つだよね。友達をつくるための1つの手段としてボランティア活動ってありかなと思いますよね。それから、自分を発散するといったこともあるかもしれないし、自分の将来とのかかわりもね。災害看護なんかは、関係しているかもしれないですね。 - 私は、その活動をしないと出会えない人が絶対いると思うので。人としゃべったりするのが好きなので、人脈広げるというと言い方が悪いかもしれないんですけどいろんな人関わりたいです。大学だと、わりと価値観が一緒の人といることが多いので、価値観の違う人と一緒になにかとすると、また違う達成感が生まれると思うので。人と何かを成し遂げるというのがもともと好きなので、そういうのがやりたくて活動に参加していると思います。
- 友達をつくること、それから自分の世界を広げるっていうこと、いろんな自分の世界、看護の世界だけじゃなくて、他のところ。それからボランティア活動をやるとなると、ある意味でポジティブな活動ですよね。そういう意味では、他の人からも称賛されるっていうところがあると思うんですよね、否定はされないと、少なくとも。ある種の達成感と、それから周りの人たちからの賞賛みたいなのがあって、それは自分を形づくるうえで非常に重要な意味を持ってるのかなって気はしますけどね。他の人を助けるという意味では、看護師の職業そのものってことですよね。それは繋がってる部分があるのかもしれないね。ひょっとしたら。
みなさん何かボランティア活動を通して、こんなことしたい、ということはありますか? - ボランティアというか、災害看護というか・・・。東日本大震災の際釜石市に住んでいて被災した友人がいて、その時に会ったDMATの人や災害派遣チームの人たちに助けられたという事をその友人から聞いていて、それにちょっとでもつながるかなと思って。
- それは、自分が看護師になった時のことと直接つながってくるわけですね。
ボランティア活動については、大学としてどう支援できるのかっていうことを考えてるんですけど、ボランティアも含めて、部活動や課外活動で学校側から支援できる事いうのは、部屋や多少の活動費であるとかそういうのを考えてもいいんじゃないかと思っています。
それから、ここ(大阪梅田キャンパス)、災害になったときに、今、問題になっているのは、帰れなくなった学生達をどういうふうにケアするか、災害時の帰宅困難者をどうするかという事。もちろん教職員もそうなんだけど。その人たちのために水と食料はちゃんと大学で蓄えておかないとだめだし、今は災害のことに特化していますが、大学としてやれることをこれから考えていきたいと思います。
私としては、学生のみなさんが、せっかく自分以外の人たちを助けようと思っていることをどういうふうな形で活性化できるのかな、と思っていて。面白くなかったらサークル活動なんかあんまり意味がないから、人間関係、人と人との結びつきとか、そういうのが多分魅力なんだろうなと思いますけどね。
テーマ2「大学生活は忙しい?みなさんの時間のつくりかた」

- 今色々やってるボランティア活動だけじゃなくて、課外活動ということで少し広げてみたら、大学以外の活動っていうのは、例えばアルバイトとか色々みなさんやってる人も多いでしょ。アルバイトがあって、それからボランティアのサークルとか色々何かこうやろうとしてる。皆さんどうですか、毎日忙しい?
- 忙しいです。
- 例えば土日、夕方、夏休みや冬休みはあるにしても、時間をつくるってのはなかなか難しいですね。どうやって皆さん工夫してるの?
- 空き時間を使ってできることをして、できるだけ家ですることを減らしています。
- タイムマネジメントを相当考えないと難しいよね。そういう意味では皆さん、授業と外でのアルバイトとそれからこういうボランティア活動を含めた課外活など、3つやってるんだな。多分人生の中でも相当忙しい時期かなって思うんだけども、それをどういうふうにこなしている?
- 時間があまりなくて、電車の帰り道とかにも課題をやっています。感想とかの課題があるときは書くことをメモしたり空いた時間に少しずつでもやっています。
- アルバイトがなかったら普通に終わるぐらいの量しか課題はまだ出ていないので、ちょっと宿題が多い高校生ぐらいという気持ちでやっています。
- アルバイトをかけもちしているので、結構しんどい時もありますけど・・・。課題は「すぐに出せ」はなくて、余裕を持って先生に出していただいているので、バイトがあっても、先にこの時間にこれやろう、とスケジュールを見て、1週間あったら3日前には終わらせるようにしています。
- わたしもそんな感じです。
- 皆さんの話を聞いてたらね、やっぱりタイムマネジメントが大変だと思いますよ。先輩である園田先生、どんな感想を持たれたかお聞きしたい思います。
- そうですね、大学生じゃないとできないことってたぶんいっぱいあると思うんですよね。社会人になってやれることが増えたっていうのがひとつあると思うし、あとは、看護を学んでいく上で、自分の興味がいろんな場所に広がっていくので、それに付随してやりたいことっていっぱい増えていくのかなと思って聞いていました。私自身どんな大学生活を送っていたかなと考えたら、どうやってタイムマネジメントしたかはもう記憶にないんですけれど、とにかくその時しかやれないことを一生懸命やってたなって思ってました。得られるものってすごい多くって、やっぱりその場に行ってみないと、得られないものであったなって。
自分が達成したこと、できるようになったことって、正直やってる時はわからなかったけど、「あの時こんな力がついたんだな」っていうのは振り返ってみて思えるんです。何かそういったものがあると、就職した時とかにも、大学でとった単位プラスアルファ、「自分でこんなことができるんだ、こんな力があるんだ」っていうのを社会に証明できる、1つのツールになるかなと思っています。
単位を落とさない程度に今しかできないことを一生懸命楽しんで、いろんな力、学問だけじゃなくて人としての力っていうのをつけていってほしいなと思います。 - 時代によって学生生活は違うんですよね。私は大学紛争があった世代なんですよね。だから、大学の3分の1ぐらいの期間はロックアウトしていた、ストライキで。それでも、私は授業に出て行ってたほうだけどね。アルバイトもしてたし、忙しかった。サークル活動も3つぐらいしていた。研究会を主催したりしていた。いろんなことをやっていて、おもしろかった。そのときにできた仲間は、今でも付き合っていいます。
皆さん、うまく自分の時間をつくって、自分自身をつくっていってほしい。自分を「こういう人間につくりたい」ということをマネージしていくっていうことは、そんな時はわからなくても、自分が無我夢中で何かやっていく中で、だんだんと形ができてくる気がするんですね。
今日は皆さんに色々ことを話していただいいて可能性を感じました。自分の可能性を、潜在化はしてないんだけども自分を高める方向に進んでいってほしいし、それをできたら意識的にやってほしい気がします。睡眠時間とか食事とか、それはちゃんととらないとだめだよ。それは基本だからね。
頑張って、これからも、自分の思う方向に進んでいってほしいなと思います。今日はありがとうございました。
米川 英樹 学長
母性看護学: 園田 希 准教授
<参加学生>
北井公貴、手嶋陽菜(1年次生)、中谷怜華、中村茉緒(2年次生) 、竹本耀、見越楓華(3年次生)