宝塚大学

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2022年04月01日NEW

2022年度新型コロナウイルス感染症対処方針

2022年4月1日
宝塚大学新型コロナウイルス感染症対策本部

2022年度の開始にあたり、新型コロナウイルス感染症をめぐる感染状況や国等における対処方針を踏まえ、本学の対処方針を以下のように定めます。

1 感染状況
 新型コロナウイルスをめぐっては、まん延防止等重点措置は解除されましたが、感染者数は高止まりで、再増加の懸念もあり、高齢者の重症化が際立っています。そのため、病床がひっ迫している地域も多く、亡くなられる方も少なくありません。
 本学における感染状況は、大半が家族や友人からの個別の感染ですが、2020~21年の2年間での感染者数が34名であったのに対し、今年に入って1~3月の3か月間で、すでに34名に上っています。
 オミクロン株は重症化率が低いといわれていますが、決して重症化しないわけではなく、基礎疾患がある人や肥満傾向の人、喫煙傾向のある人などは重症化の可能性を否定できないとされています。
 加えて、デルタ株と比べて明らかに感染率が高く感染速度も速いため、新規感染者数は比べようもないほど多く、とりわけ、若者中心の感染拡大により療養者数が急激に増加した場合には、軽症・中等症の医療提供体制等が急速にひっ迫する可能性があり、家庭内感染等によって高齢者に感染が波及することで重症者数の増加につながる可能性もあります。
 また、子どもの感染が増えたため幼稚園・保育所・学校や介護施設の閉鎖が社会問題となっています。そのため、子どもの世話をする方の就業に支障が出るケースが発生していることを受けて、国においては、「小学校休業等対応助成金」や「両立支援等助成金・新型コロナウイルス感染症対応特例」などが制度化されました。
 今後、感染状況がどのように推移するかは不透明ですが、オミクロン株の変異株BA2に置き換わると、その感染力や重症化率はこれまでのオミクロン株をはるかに凌ぐと懸念されています。そのため、新年度に向けて感染状況を見守りながら、対応策を臨機応変に講じる必要があると考えています。

2 基本的な感染予防対策(密の回避、換気、マスク・手洗い・消毒、受診と検査)
 オミクロン株の特徴に対応した感染予防対策は、変異株であっても、3密(密集・密接・密閉)や特にリスクの高い5つの場面の回避、マスクの適切な着用、こまめな換気、手洗いなどが有効とされており、「飲酒を伴う懇親会等、大人数や長時間におよぶ飲食、マスクなしでの会話、狭い空間での共同生活、居場所の切り替わりといった場面でも感染が起きやすい」と指摘されています。特に、三つの密(密集、密閉、密接)が重なるところは最も感染リスクが高いのはもちろん、オミクロン株は伝播力が高いため、一つの密であってもできるだけ避けた方が良いとされています。
   特に、医療提供体制のひっ迫が懸念されている東京や大阪といった地域では、より慎重な判断と行動が求められます。外出の際は、混雑した場所や感染リスクの高い場所を避けることが必要であり、飲食店を利用することが必要な際は、換気などの感染対策がされている第三者認証適用店を選び、できるだけ少人数で、大声・長時間を避けるとともに、飲食時以外はマスクを着用することが必須だと考えます。
 どこで感染するかわからないのが新型コロナウイルスの特徴です。そして感染したらインフルエンザのように薬があって十分な治療が受けられる状況に今はありません。医療機関がひっ迫している現状では、多くの人が自宅で療養することになり、隔離生活で味わう不安感は計り知れません。
 したがって、軽度の発熱、倦怠感など少しでも体調が悪ければ外出を控えるとともに、積極的な受診と検査を行うことを推奨します。

【自治体からの要請】
○ 発熱等の症状がある学生は、登校や活動参加を控えること
○ 部活動や課外活動における感染リスクの高い活動(合宿等)や前後の会食を自粛すること
○ 感染リスクの高い、自宅・友人宅での飲み会や、多人数が集まる会食を自粛すること
○ 会食を行う際は、4ルールに留意すること
・同一テーブル4人以内
・2時間程度以内での飲食
・ゴールドステッカー認証店舗の推奨
・マスク会食の徹底
○ 感染防止対策(3密の回避、マスク着用、手洗い、こまめな換気等)の徹底
○ 不要不急の都道府県間の移動は極力控えること(対象者全員検査で陰性を確認した場合は対象外)

3 本学における感染防止対策と対処方針
 ~ 学内感染防止と大学の機能維持を最優先に~
 本学においては、学内感染防止を最優先とするとともに、大学の機能停止を招かないようにすることを念頭に、以下のように感染防止対策と対処方針を定めます。

【学内感染防止を最重要に~オミクロン株に対応した感染予防と検査の充実】
(1)教室など「密」になりやすい場所における「換気」の徹底
外気取入れ式の空調、空気清浄機、CO2測定器を整備している教室では通常の授業が可能ですが、窓が開閉できる教室では窓やドアを開けて換気を行ってください。)
(2)入校時の検温(入口に検温器を整備しています)、マスクの着用、手洗い、消毒の順守 (エレベータ・トイレ・教室など共用箇所の使用前後に手指を消毒すること)
(3)校内で飲食する時は、指定された場所で「黙食」を厳守する。その他の談話室等での飲食は厳禁
(4)「3密」で唾液が飛び交う環境(飲食店等での大声での会話、カラオケやイベント、スポ ―ツ観戦等で大声を出すことなど)を避け、飲食店を利用するときは換気が十分かどうかを適切に判断すること
(5)飲食店等でアルバイトする場合には、接客時にはマスクを着用のうえ可能な限りフェイスシールドを着用し、手指の消毒に努め、帰宅時には手洗いやうがいをすること(看護学部の実習においては、実習施設からの要請期間のアルバイトは禁止)
(6)本学では民間のPCR検査機関と提携しています。必要に応じて検査を行います。
(7)3回目のワクチン接種については、梅田キャンパスにおいては済生会中津病院、レディース&ART クリニック サンタクルス ザ ウメダ、阪急阪神ホールディングスのご協力のもと実施しています。新宿キャンパスにおいては新宿区等との連携のもと3回目の接種機会を準備しています。

【感染者及び濃厚接触者になった時の対応】
(参考:「感染者が発生した時の連絡ルートと任務について」2022年4月1日改定)

(1)感染者となった場合
① 感染した場合の報告について、感染の拡大を防止するための措置を講じる必要があることから、速やかに電話又は電子メール(登校はしないこと)により次に掲げる事項について所属する学部の事務部(教職員の場合は上長)へ報告すること
 (緊急を要する連絡は、大学事務部に連絡が取れない時は、学生はチューターやゼミ担当教員に、教職員は上長に連絡すること)
・診断日、受診した医療機関
・診断日前1ヶ月以内における外国への渡航歴の有無(期間・国名・都市名)
・当該学生の行動履歴等
a)発熱及び咳などの呼吸器症状が現れた日
b)授業等への出席状況、本学の関係者との接触状況等 日時ごとの学内における行動
c)現在の状況、今後の見通し等についての医師等の所見
② 医療機関において新型コロナウイルスに感染していると診断された場合は、登校停止(学生)・出勤停止(教職員)とする。
③ なお、以下に該当する場合も、学生は登校停止とする。また、教職員の場合は教職員の健康と学内感染防止を最優先するが、出勤をどうするかについては医師の判断を仰ぐとともに上長に相談すること
・風邪の症状や37.5度の発熱がある場合
・強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある場合
④ 登校停止により欠席した授業等の取扱い
・出席停止により欠席した授業等については、学生の不利益とならないよう、代替措置により適切な配慮を行う
⑤ 登校停止・出勤停止の期間は「治癒するまで」とする。
・検査陽性者における療養解除の基準は、「発症日または診断日から10日間経過した」のちとする。
・なお、教職員については、解除後に出勤するに際して、医師による証明等は求めないこととする。
・学生については、解除後に出校するに際して、今回に限り、基本的には証明等を求めない。ただし、学内感染防止の観点から提携検査機関での受検を勧め、費用は大学負担とする

(2)濃厚接触者として特定された場合
① 保健所によって濃厚接触者と判断された場合は、所属する学部事務部または上長へ連絡すること。
② 保健所の判断が遅く、自身で濃厚接触者でないかと不安を感じる場合は、大学に相談すること。教職員の場合は、上長に相談し、対策本部事務局との協議の上、対処を決めることとする。
③ 当該の学生・教職員は登校禁止・出勤停止とする。
④ 自宅待機期間は、保健所の判断に従うが、保健所の指示がない場合は、大学としては原則として、感染者と最後に接触した日の翌日から7日間とする。
 ただし、同居家族の感染に伴う濃厚接触者については、感染者の発症日か、感染対策を講じた日の遅いほうから7日間発症しなければ解除できるようにする。
 7日間が経過後は、接触後10日間までは健康観察を行い、その状況等については各自の所属する学部事務部等へ電話で連絡する。
・なお、教職員については、解除後に出勤するに際して、医師による証明等は求めないこととする。
・学生については、解除後に出校するに際して、今回に限り、基本的には証明等を求めない。ただし、学内感染防止の観点から提携検査機関での受検を勧め、費用は大学負担とする。
⑤ この間、自宅待機中に授業を欠席した場合は、「(1)感染者となった場合」に準じる。
⑥ 家族や同居者に風邪の症状や37.5度の発熱が続く場合は、登校を自粛すること。その場合も、出席面での配慮を行う。
教職員は、大学機能の維持の観点も踏まえて、出勤について上長と相談すること。

【授業等教育活動】
〇 授業形態については、基本的には対面授業としますが、必要に応じてオンライン授業も併用します。
〇 テストについて、感染者及び濃厚接触者となって受験が困難な時は、後日に診断書等の提出を求めます。
〇 感染者および濃厚接触者となった学生については、不利にならないように追試等で対応します。
〇 看護の実習については、基本的には臨地実習ですが、実習先と協議をして実施方法をきめます。一部、中止を求められた実習については、学内実習やオンライン実習に切り替えます。
〇 大学が主催するイベントについては、国や自治体のガイドラインに沿って実施します。
〇 なお、感染がまん延すると教職員の欠勤が多くなる懸念もあり、大学機能の維持の観点から、他に影響を及ぼさないよう成績処理等については時間厳守をお願いします。

【入学式】
〇 人数制限をして感染防止を徹底しつつ、簡素な形で実施します。なお、キャンパスによって、施設の広さ等の要件から、保護者の出席については対応が異なります。

【感染防止のための施設設備の整備】
 宝塚大学では、感染防止の観点から「安心安全な大学づくり」を合言葉に、さまざまな施設設備の整備に努めてきました。
 感染予防として、梅田キャンパスでは外気取り入れの空調設備に取り換え、教室入口にCO2測定器を整備しました。また、少人数に分割しながら、同時に講義を受講できるように、デジタル機器を配備しました。
 新宿キャンパスにおいては、1階に130人が十分に収容できる多目的ホールを整備しました。その他の教室も換気状況やCO2検査を実施しつつ、更に感染防止に適した環境整備を進めてまいります。
  看護学部・助産学専攻科における臨地実習については、実習先施設の要請に応じる必要がありますが、臨地実習ができない場合でも、学修効果が十分得られるように考えて学内実習を実施します。また、最先端のDX化を目指し、シミュレーション教育が可能となるように施設、教材教具などを整えます。

【学生支援(経済的支援・心のケア・学修支援など)】
 宝塚大学ではコロナ禍のもと家計の急変等の経済的理由によって学業を断念することがないように、授業料減免や奨学金の制度を整備しています。また、国においても学生支援機構の育英制度が整備されています。また、オンライン授業の円滑な受講のために、PCやWi-Fi等のサポートを行います。コロナによる家計が急変した場合は、授業料免除や奨学金制度がありますので、推奨してください。
 また、コロナ禍のもとで、大学の仲間や教員との交流が途絶えがちになっています。そのため、気軽に悩みを相談したり、分からないことを聞いたりすることが難しいという声を聞きます。学生には、一人で抱え込まないで、チューター(看護学部)・ゼミ担当(東京メディア芸術学部)や授業担当の先生方・学部事務部はもちろんですが、そのほかにも下記の大学の諸機関に相談するようご指導ください。
 心の悩み・学修のこと・オンライン授業のこと・家庭のこと・人間関係のこと・就職進路のこと、大学生活に関するあらゆることについて、宝塚大学は学生の声に真摯に耳を傾け、一緒に問題を解決することを基本姿勢としています。

〇 学生相談室(カウンセラーの専門家が相談に対応されます)
〇 学修支援室・学生支援室(学修面・学業の継続・授業等の悩みを解決できるように支援します)
〇 キャリア支援室・就職支援室(就活の支援をします)
〇 保健・衛生管理室(梅田キャンパス・健康面での支援をします)
〇 留学生センター(新宿キャンパス・留学生の学修と生活の両面の支援をします) 

【教職員の勤務】
〇 学内感染の防止と大学機能維持の両面から、勤務形態と出勤時間等については上長と相談してください。
〇 罹患した場合に、授業や業務等における代替が可能となるよう、事前に取り決めておいてください。
〇 可能な範囲で、時差出勤等を取り入れます。

【小学校等の休業や介護施設の閉鎖への対応に伴う教職員の勤務】
 オミクロン株による感染拡大により、罹患が幼児や小学生などにも及び、その結果、小学校や幼稚園・保育所の休園・休校・学級閉鎖、あるいは介護施設等の業務停止などが増えてきています。そのため、子どもさんがおられる方や家族を介護されている方の勤務が大変困難になってきています。
 宝塚大学は、そのような方がご自身の健康とご家族の安心・安全を第一に考えつつ、大学の機能を維持するため可能な形で業務を継続していただけるように、全力でサポートをしたいと考えています。
 その観点から、1月27日付の「教職員の皆様へ まん延防止等重点措置の追加適用を受けて」においては、以下のように記載しています。 「上記のような急な事態(子どもさんの休園・休校等)が発生した場合には、時差通勤や時短措置、休暇の取得などの対応を取りますので、ご遠慮なく相談していただくとともに、周りの教職員の皆様におかれましても、(略)当事者の状況についても深くご理解いただき、このような非常事態にあっては、法人事務局・大学事務局・学部事務局・学科・専攻科・研究科の壁を越えて、お互いに助け合って一人一人の健康と生活を守りながら、同時に大学機能も維持して、学生の声に応えていきたいと考えております。」
 しかしながら、実際にどうすればいいか分かりにくいというご指摘がありましたので、具体的によりご理解いただけるよう、以下の通りとします。

① 教職員ご自身が陽性のため療養されている方は、出勤できませんので、職務専念義務免除とします。
② ご家族のどなたかが陽性のため濃厚接触者となり、自宅待機されている方については、出勤を控えていただきますが、「ご自身の健康第一」を前提に、「感染防止と大学の機能維持」の観点から、それぞれの状況に応じて、職務専念義務の免除か、または在宅勤務(リモート会議への出席も含む)を選択していただけますので、ご相談ください。
なお、在宅勤務の内容や量等については、個々の当事者の状況によって異なりますので、個別にご相談ください。
③ 介護しているご家族が陽性になったためお休みされる方については、同居の場合は濃厚接触者扱いになりますので、②に準じます。

 なお、国における「小学校休業等対応助成金」や「両立支援等助成金・新型コロナウイルス感染症対応特例」などの制度を利用される方は、ご相談ください。

 最後になりますが、世界を見渡しても、何かと不透明な状況が多い昨今ですが、宝塚大学は学生と教職員が一丸となって、苦難に負けずに素晴らしい人材を生み出すべく挑戦して参りたいと思います。

 何卒、よろしくお願い致します。