第4回学長×東京メディア芸術学部・大学院 留学生 座談会

この企画は、日頃接する機会の少ない学長と直に意見を交わすことのできる機会を設け、
学長が学生の生の声を聞き大学運営に活かすことや、学生に学長を身近に感じてもらうという目的で2020年から開催しています。
第4回目は、東京メディア芸術学部・大学院の留学生8名と学長が語り合いました。
テーマ1「日本で学ぶきっかけ・宝塚大学を選んだ理由」
- みなさん今日はどうもありがとうございます。今日は、みなさんにとって、宝塚大学で学ぶ意味、自分はなぜこの宝塚大学で学ぼうと思っているのか。あるいは、将来どういうふうなことを考えているのか、ということをお聞きしたいと思っています。まず自己紹介をお願いします。
- 出身は、中国の蘇州です。宝塚大学を選んだ理由は、アニメーション領域とイラスト領域があるから。東京は生活が便利なので、東京都内のイラストとアニメの学校を選びました。先輩などに学校を選ぶ方法や一押しを聞いたら、「おすすめは宝塚大学」と言われて、オープンキャンパスに参加し、のちに合格しました。

- 出身は同じく、中国の蘇州です。高校1年生の頃、日本語と一緒に美術を学外の塾で習い始めました。最初に選んだ領域はゲーム領域で、宝塚大学に応募しました。自分はゲームが好きなので、CGデザイナーとか、エフェクトデザイナーとかになりたかった。今は自分で3DCGのゲーム作品とかを作っています。動画作品とかも。
- 中国の広州出身です。中学校の時映画を撮って、そこからはじめて映像編集ソフトがさわれるようになり、自分はそういうところに興味があったので、ずっと自分で勉強していました。学校も映像専門として学びたいと思って宝塚大学に来て、新宿区の動画作品をつくりました。
- 香港から来ました。日本に来て2年目もう少しくらいです。日本語学校留学生ですが、来てから5か月目ぐらいで宝塚大学に合格したので、すぐに入学しました。日本に来た理由は、基本的に日本の二次元とか好きだから。家族に相談して、日本でアニメーションを勉強したいから、と。高校卒業から1年後、日本に来ました。
- 内モンゴルから来ました。ゲームが好きだったので、日本語が話せず美術経験もないけど、高校2年生の時にとりあえず日本に留学しようと決めました。日本語学校で2年勉強しました。1年目は日本語、2年目は美術。そして宝塚大学に合格しました。いろいろな学校を見学したのですが、日本でゲーム学科で勉強できる大学はかなり少ないです。専門学校よりも大学のほうがいいかなと思っていました。そして宝塚大学のオープンキャンパスのときに、在学生の作ったゲームでシンプルで面白いゲームがあり、魅力を感じて宝塚大学に入学しました。
- 韓国・ソウルから来ました。韓国では、専門学校で経営の分野でいろいろ勉強をしてきました。入学前はマンガを勉強しようとしたのですが、2年で変更することになって、その時、先生にいろいろ相談ののってもらい助けてもらいました。先生が学生の個人の悩みとかちゃんと聞いてくださって、素晴らしい学校だと思います。
テーマ2「宝塚大学で学ぶ意味」

- みなさん、コロナの影響って大きいですよね。たぶん、日本に来られて、大部分オンラインで授業していたのではないでしょうか。半分以上、オンラインじゃないかなという気はしますけどね。本当は、もっと、先生や仲間と接触して、大学生活をもっとエンジョイできたのだけど、なかなかできないところがありましたよね。これは日本だけでなく、世界中の問題でもあるので、避けられない部分もあるんだけどね。だけど、それを乗り越えて、どうやって前に進むかということを考えたほうがいいですね。
みなさんにとって、宝塚大学で学ぶということは、どういう意味がありますか。 - 学生の4年間にとっては、社会の知識というか、社会経験が一番大事なので。特に、宝塚大学の新宿区とのコラボレーション。都内のいろんなことができるので、社会経験としてもとっても大事だなと思いました。自分が勉強した映像技術も、自分の趣味じゃなくて、仕事に活用できるという感じが、とてもすごいと思います。自分の映像作品を外部に発表できるし、自分の映像技術を、どこかの会社か個人的な依頼もできる、ということが、とても達成感を感じました。
- 宝塚大学を志望した理由は、3DCGをやりたくて。プログラミングや絵を描くのがあまり好きじゃないんです。でも、大学に入ってから、先生から、「3DCGだけ、絵だけ、プログラミングだけでは、ゲーム業界では生き残れないので、他の領域のことも学んだほうがいい」と言われて。その時は、ただ、3DCGやりたいだけだからどうでもいいと思っていたのですが、学校で勉強する時間を重ねていくうちに、だんだん、絵を描くのもそれほど面白くないことではないし、プログラミングはまだ苦手だけど、絵とかプログラミングとか、DMエンジンとか、3Dはもともとやっているけど、幅広くゲームに関する勉強と制作を始めました。宝塚大学での自分は、進化しました。
- まだ自分の未来はわからないので、いろいろ試して、自分に対して最適な道を選ぶという感じです。あと、個人的には、最優先は、大学の授業と、自分の趣味とが合っていることが大事だと思う。もし合わなかったら、勉強がきつくなるので。この大学の授業は、内容が好き。ゆっくりいろいろ勉強して、将来、日本で働けるように、その道と目標を探している感じです。
- 目標とか、将来どんな人になりたいとか、ちょっと迷っています。イラストとアニメーション、両方好きなので、一番迷っています。絵を描くとか楽しい、あと立体作品を1人でつくるのが楽しくて、イラストを選びました。展覧会を一緒につくる、作品をつくる、一緒に探す。この経験が、人生で一番楽しかったと思う。そういう経験を大切にしていて、やっぱり私、こういう領域が好きだから将来こういう仕事がやりたいって、2年生からイラストの関係の勉強をしました。
- 子どもの時から、アニメをたくさん見ていたので、昔からずっと憧れていたものを直接勉強することができる、というのが自慢です。他の子たちは自分の好きなものをちゃんと知らずに他の仕事をしてしまうんですけど、私は、自分の好みとかちゃんと知ることができて、勉強することができています。
テーマ3「自分の将来について」
- 今やっていることは、将来にどうつながりますか?将来につなげようと思いますか?
- つなげています。最初はゲーム企業とかで、あと、3D関係の企業とか、MDをつくる企業とかで、就職しようと思っています。就職先は、卒業したら日本でちょっと探します。もし、行けなかったら、中国で教師関係の仕事か。チャンスがあれば、自分のスタジオをつくろうと思っています。
- 方向的には、最終的にどのような方向に行くのかわからないから、今は、この大学に入って、勉強しながら、自分が将来やりたい道を探そうと思っている。夢的には、日本で働くこと。
- 今の目標としては、できれば、イラストレーションの仕事をしたい。たぶん無理だと思いますけど、卒業したら、イラスト関係の仕事をしたい。
- 将来は日本で働きたいです。せっかくアニメで仕事をするなら、日本とかで仕事したい。
- 自分の、やりたいことをやりたい、ということ、自分の過去と未来とがつながっている感じがするね。現在と、過去と未来とが。その中に、宝塚大学が位置付けているという意味では、とてもうれしく思っています。私は皆さんを、本当に後押ししたいなと思っています。まだ、これから、いろんな山があったり、谷があったりすると思いますけど、頑張っていただければと思います。
これから何か楽しいことをしようね。面白いアイデア出して、「あんなことしたい、こんなことしたい」というのを、先生に言ってくれたらいい。100%は無理だけど受け止めてくれるから。大阪(看護学部)の学生たちと、東京(東京メディア芸術学部)の学生と、コラボするようなことも今、考えていただいているので。看護学部の学生に東京に来てもらって、東京メディア芸術学部の学生も留学生も、大阪に行って、何か交流事業をしようと。大学祭(宝翔祭)とかね。いろんな機会を利用してやりたいと思っていますから。新宿のいろんな交流、新宿を拠点とした地域貢献なんかも、非常に面白い経験ですよね。いろんなところで、ちょっと、日本でしか経験できないことをやらないと損だよ。
みなさん今日はありがとうございました。

米川 英樹 学長
メディアデザイン分野:橋口 静思 専任講師
<参加学生>
任魯川(大学院メディア芸術研究科・1)/韋雨婷(大学院メディア芸術研究科・1)/呉熙洋(大学院メディア芸術研究科・1)/劉天儀(メディアデザイン分野・4)/肖雅萱(イラストレーション分野・4)朱天祺(ゲーム分野・3)/裵昭現(マンガ分野・3)/李紫欣(アニメーション分野・2)
※感染対策に細心の注意を払い、室内換気・マスク着用・アクリル板設置にて行いました。
※集合写真撮影時のみ、マスクを外しています。