第3回学長×看護学部生 座談会

この企画は、日頃接する機会の少ない学長と直に意見を交わすことのできる機会を設け、
学長が学生の生の声を聞き大学運営に活かすことや、学生に学長を身近に感じてもらうという目的で、2020年度よりスタートしたものです。
今回は、始めてから3回目となりますが、3月16日に学位記授与式を終えたばかりの4年次生8名が参加し、学長と語り合いました。
テーマ1「臨地実習について」
- まずは3年次後期から4年次前期にかけての臨地実習についてお聞きします。新型コロナウイルス感染症の影響もあり、なかなか思うようにいかなかったことが多かったかと思いますが、いかがでしたか。
- コロナの影響で実習に行けた回数が少なく、ほとんどオンラインの実習でした。結局、臨地実習に行けたのは、2つの領域ぐらいだったのですけど、その分、人生で一番長いぐらい机に座っていた時期が、今回なのではないかなと思います。実際に実習に行けた時は、本当に毎日忙しくて、教科書とかを見ながら調べていたんですけど、追いつかない部分は先生に聞いたり、指導の看護師さんにも聞いたりしていました。オンラインの時は、朝から時間があったので、論文を調べる機会にしていました。

- 3年次生の領域別では、3つ病院に行かせていただいて、あとはすべてオンライン。4年次生は総合実習もオンラインでした。病院に行かせていただいた時の経験としては、患者さんとコミュニケ―ションをして、患者さんの気持ちをしっかりアセスメントできたことが、すごくよかったのではないかと思います。
後は、教科書上だけじゃなくて、患者さんと対面で接したり、病院で指導していただく際にカルテなどもみて、看護師さんの記録の仕方などもみられたので、それは病院でしか味わえない実習だったのではないかと思います。オンライン実習では、いろんな教材を見たり、論文もしっかり調べたので、自分で調べる力というのが身についたのではないかと思っています。 - 3年生の実習は半分ぐらい行かせてもらって、4年生の実習も現場に行かせてもらったので、実習としては結構現場に行かせてもらったほうだなと自分の中では感じています。メリット、デメリットありましたが、私の中では、コロナ禍で現場に出た経験が多かったからこそ、平時とコロナの時と、患者さんだけじゃなくて家族さんの変化というのも知れて、現場に行ってよかったなということはすごく感じました。
- だいたい皆さん、半分か3分の1ぐらいかな、実際に実習に行くことができた経験は。でもその中で、できるだけ研ぎ澄まして実習と向き合ったというのはよくわかります。頑張られたなと思います。
実際に現場に4月から行って、初めての経験が多いですよね、ある意味で。普通だったら実習でいろいろ経験して仕事場に臨むということでしょうが、学内、校内の実習ばかりで外に出て直接患者さんと接するということはそんなに多くなかったとなると、やっぱり不安ですよね。そういう意味では大変だと思いますけど、負けないで、頑張ってくださいね。
テーマ2「宝塚大学のいいところ、みなさんの思う改善点」

- 次に、宝塚大学のいいところ、もうちょっとこうすればいいな、という両面を教えてください。よかったこと、もうちょっとこうあってほしかったな、ということをお聞きできればと思います。
- 先生との距離が結構近くて、いろんな話もしやすいし、私は4年次生の時のゼミの先生にすごくお世話になって、国試の勉強もいろいろ対策をしてくださったり、就活のことも、ゼミじゃない先生にお願いしても面接の練習など何回もしてくださって、お願いしても嫌がらずに、快く受け入れてくれました。実習ではいろんな担当の先生に持ってもらって、どの先生も親身になって話を聞いてくれるし、実習以外のことも聞いてくれたので、距離が近いのはすごいいいなというのは思いました。
改善してほしいのは、連絡のタイミングです。密にというか早めにとか、お知らせ類は、コロナになってから、学校に来れないこともあるのでより重要になったかなと思います。
- 先生ととても親しく関わることができて、チューターじゃない先生も、いろいろ気にかけてくれて、連絡もこまめにしてくれたり、いい先生がたくさんいるなあと思います。あと、1学年約100人で、ほぼ同じ空間でずっと4年間いることで、最初はグループとかあるんですけど、自分たちの学年はみんなで仲良くなるということもできたので、他の学校とかに比べたら、ずっと一緒にいる時間が長い分、人との関わりが強くできたのがいい点かなというのがあります。
- 物理的にも機能的にも割と小規模で、個人的には小規模の中で何かをやっていくということのほうが、大人数でやるよりは、自分の性格に合っているので、4年間過ごしやすかったです。先生にもすぐ声をかけやすいというのもあったし、そういうところではわからないことがあっても、すぐに答えが見つけられるという環境ではありました。
この大学ならではと思ったのが、“看護と芸術”。1年生の時に茶道を履修して経験しましたが、いい経験だったなと思います。改善してほしいところで言えば、成績開示のタイミングが、次の期の始まる直前なので、休みの期間中に開示してほしいなというのはずっと思っています。
- 大人の方たちとの距離感が近いのがいいなと思っています。受け持ちして下さった実習の先生であったりとか、授業を教えてくださる先生方たちとの距離も近かったり。後は、事務の方たちとも距離が近くて、お世話になって。卒業後も関わってくださるみたいなので、つながりが持てていいなと思っています。この“学長と語る会”も、学長先生とあまりお話をしている人は少ないと思うので、こういう機会もいい機会やなと思って参加させていただいています。

テーマ3「後輩へのアドバイス」
- 後輩がもしいたとしたら、この大学について、どのように言うのかということをお聞きしたいと思います。行ったらいいよとか、行かないほうがいいんじゃないとか。もしあれば、後輩へのアドバイスもいただけますか。
- もし、大学に入って勉強が嫌になっても、いい先生がたくさんいらっしゃるので、その先生に助けてもらったら何とかなると思うので、いろんな人を頼るというのが大学に入ってよかったなと思うことです。大学に入って、新しい人、いろんな人と出会って、新しい世界が見えたというのもいい経験です。
- 4年次生になったら国家試験対策に本格的に取り組みます。国家試験対策講座と模試が定期的に組まれているので、これから入って来る後輩たちにも国家試験対策は結構、有意義な点だと思います。
- 先生方や事務局の人からしたら、負担が増えてしまうんですけど、事務局の人たちだったり先生たちが手厚く学生のことを優先してサポートしてくださるので、規則正しい生活に不安がある人ほど、宝塚大学に来てほしいと思います。
- 先輩とか先生とか友人のアドバイスをしっかりと聞いて、それを実践すれば4年間絶対大丈夫だと思います。絶対に来るテストと実習と就職のことをちゃんと、1年次生の頃から、国試のこととかもしっかりと考えて、アドバイスを聞いて、あとは実践してやっていけば、全部大丈夫じゃないかと思います。
- 皆さんありがとうございました。皆さんは大学を卒業されて、これから人生の次のステップに踏み出すという段階ですよね。自分を育てるというのは、自分しかいないんです。もちろん、先生方、優しく対応されてケアしてくれるけれども、結局、自分を育てるのは自分しかいない。そういう意味で、できるだけ皆さん目標を持って、次のステップを自分自身で切り拓くという、そういう人生を歩んでいただきたいなと思います。ただ、時々、大学を離れても、こっちに戻ってきて、優しい先生や事務の人とか、顔を出して、話を皆さんに聞かせてください。
後輩たちも喜ぶだろうなと思います。今日はありがとうございました。

米川 英樹 学長
精神看護学講座:西垣 里志 教授
<参加学生>
遠藤 楓/海江田 杏美/栗山 美萌佳/武本 優芽/田中 星来/英 歩夢/藤原 しゅり/山川 綺斗
(いづれも看護学部 4年次生)
※感染対策に細心の注意を払い、室内換気・マスク着用・アクリル板設置にて行いました。
※集合写真撮影時のみ、マスクを外しています。