宝塚大学

基本情報

FD・SDについて

ファカルティ・ディベロップメント(FD)について

本学では、大学自己評価運営委員会が平成4年に設置され、全体的自己評価を行うとともに、教育現場に関する情報の収集や教員や大学内外の諸活動の調査、情報交換・打ち合わせ会議を随時開催している。また教育研究活動の向上を目指す中心的活動を担う組織としてファカルティ・ディベロップメント(以下「FD」という)委員会を平成19年9月より発足した。
教育の質の向上のために、従来より実施してきた学生による授業評価をさらに推進し、これを教育現場にフィードバックすることにより、教育方法の改善を含めて、より質の高い教育を目指す。
また教育課程の質の向上のため、平成19年度に設置したFD委員会において、学生による授業評価のほかに教員による他の教員の授業参観を一部試行、この結果をもとに平成20年度以降はFD委員会が中心となって、学生による授業評価及び教員相互の授業参観と評価プログラムをさらに充実させ、評価結果を教員ならびにカリキュラムの編成が建学の理念、教育目的にかなっているかどうか、社会のニーズに応えるものになっているかどうかを常に検証するための機構を構築することも考慮にいれたうえで、教育活動の質の向上を図るほか、教員の資質と教育に対するモチベーションを高め一層の活性化をはかっている。また平成21年度には外部講師招聘によるコンプライアンスに関する講演会、本学教員による大学設置基準に関する勉強会を行うなど、教員の質の向上を図っている。以上のような取組みについてはホームページや入学案内などの文書、その他の広報を通じて社会に発信している。
授業評価の具体的内容としては、学生による授業評価アンケート、FD委員会主宰による教員間の相互「授業見学・参加」制度とそれに伴う改善会研修授業の内容、及び、教員各自が作成・提出する「ティーチング・ポートフォリオ」が主要な評価体制である。「学生評価アンケート」は前期、後期の各1回行い、問題が生じている時には学期中に修正が行えるように配慮している。「授業見学・参加」は参加教員が報告書を提出し、その結果は、教員のみならず、カリキュラム編成などに活用される。授業内容改善研修会では、授業の進め方や、教材に限らず、社会が要求するレべルに到達するための授業計画まで証している。「ティーチング・ポートフォリオ」は学科長が集約し報告される。これら提出されたアンケート・評価は全教員の情報の共有となり、大学の問題と教員に関する問題とに分けて解決をするように努めている。これらはさらに、後々まで保管され以後のカリキュラム編成時の参考資料ともなる。
平成22年度、看護学部設置をはじめとして新たなスタートを切った。このような状況の中で常に先端の情報をともなわせた創造の世界、看護教育の実践のため、個々の教員の意識開発、能力の涵養を図り、教育力の向上を目指すとともに組織としてその支援も図っていくこととしている。

宝塚大学 ファカルティ・ディベロップメント(FD)委員会規程

目 的
第1条

この規程は本学学則第1条の2及び自己点検運営委員会規程第3条に基づき設置されるファカルティ・ディベロップメント委員会(以下「委員会」という)の構成 役割 運営等について定める

構 成
第2条

委員会は次に掲げる委員をもって構成される

  • 1.学長
  • 2.副学長
  • 3.各学部長
  • 4.研究科長
  • 5.各学部教授会選出の委員 若干名
  • 6.大学院研究科委員会選出の委員 2名
  • 7.学長が委嘱する委員 若干名

委員長は学長が委員の中から任命する
委員の任期は2年以内とするただし再任は妨げない

審議事項
第3条

委員会は全学のファカルティ・ディベロップメント(以下「FD」という)活動が持続的に推進されるよう次の事項について審議するとともに各年度におけるFD活動の推進機能を併せてもつものとする

会 議
第4条

委員会は少なくとも毎月一回会議を開く ただし8月及び1月は開催しないことができる
委員会は委員長が召集しその議長となる
委員長に事故があるときは学長が委員の中から任命しその職務を行う
委員長が必要と認めた場合委員以外の者を出席させることができる
委員会は委員の過半数をもって成立し審議事項の決裁には出席議員の過半数の賛成を必要とする

事 務
第5条

委員会の事務局は 大学事務局長が担当する

改 廃
第6条

この規程の改廃は 委員会の議を経て変更することができる

附 則

この規程は平成20年4月1日から施行する
平成22年4月1日 改正

スタッフ・ディベロップメント(SD)について

本学は平成22年に看護学部を設置、校名を「宝塚大学」と改称し新たなスタートを切った。平成19年にはファカルティ・ディベロップメント(FD)委員会を設置し、常に先端の情報をともなわせた創造の世界、看護教育の実践のため、個々の教員の意識開発、能力の涵養を図り、教育力の向上を目指すとともに組織としてその支援も図っていくこととしているが、同様に職員の資質向上においても育成を重要視し、取り組んでいる。

平成17年1月28日に中央教育審議会答申で提言された「我が国の高等教育の将来像」の「保証されるべき高等教育の質」の中で,「高等教育の質の保証を考える上では,教員個々人の教育・ 研究能力の向上や事務職員・技術職員等を含めた管理運営や教育・研究支援の充実を図ることも極めて重要である。評価とファカルティ・ディベロップメント(FD)やスタッフ・ディベロップメント(SD) 等の自主的な取組との連携方策等も今後の重要な課題である。」と提言された。
その後,中央教育審議会答申「学士課程教育の構築に向けて」(平成20年12月24日)第3章「2 大学職員の能力開発」において,「大学経営をめぐる課題が高度化・複雑化する中,職員の職能開発(スタッフ・ディベロップメント)はますます重要となってきている。」と提言されている。
「学士課程教育の構築に向けて」の用語解説で、SDについて下記のように解説されている。

スタッフ・ディベロップメント(SD)

事務職員や技術職員など職員を対象とした、管理運営や教育・研究支援までを含めた資質向上のための組織的な取組を指す。「スタッフ」に教員を含み,FDを包含する意味としてSDを用いる場合(イギリスの例)もあるが,ここでは,FDと区別し,職員の職能開発の活動に限定してSDの語を用いている。

この答申により、教員が授業内容・方法を改善し向上させるための組織的な取組であるファカルティ・ ディベロップメント(FD)に対し,事務職員や技術職員などの職員を対象とした管理運営や教育・研究支援までを含めた資質向上のための組織的な取組をスタッフ・ディベロッ プメント(SD)として明確に区分されることとなった。

宝塚大学においては、職員の資質向上に向け、学内でのSD(スタッフ・ディベロップメント)の充実を図るとともに、学会や研究会、学外講座やセミナーへの参加等、個々人の努力を積極的に奨励・支援している。また、職場内研修(OJT)として、大学経営への参画を通じ職員が能力を発揮する機会を確保している。
また、教職協働という観点においては、目的や必要性に応じ、FD(ファカルティ・ディベロップメント)とSD(スタッフ・ディベロップメント)の連携を図りながら柔軟な取り組みを行い、よりよい大学づくりの実現を目指している。