宝塚大学

看護学部

学部長メッセージ

看護は科学でありアート、アートは豊かな人間性を育む

「宝塚大学は、「芸術と科学の協調」を建学の精神としています。アートを介して人間への深い愛と豊かな人間性(心)を持ち、高度な専門的知識と技術を備えた、新しい時代に貢献する看護専門職者を育成することを目的として、2010年4月に設置されました。母体が芸術系大学なので芸術系科目がカリキュラムの特色として活かされています。

1年次には、伝統芸術を学ぶ科目(「茶道・香道」「華道」「書道」)を、2年次には、「癒しと芸術」を必修科目として配置しています。3年次に入ると「絵画療法」「音楽療法」「笑い療法」のいずれかを選択することになっています。さらに、4年次の「治療環境とアメニティ」では、卒業後、学生が医療施設などの療養環境に芸術の技を取り入れる方法を探究します。特に1年次に学ぶ伝統芸術は、豊かな人間性の涵養が求められる看護教育には欠かせないものです。

近代看護の母、ナイチンゲールは、「看護はアートである」と述べています。

アート本来の意味は技術ですが、豊かな人間性と感性に裏付けされた創造的な技術です。その根底には、患者さまの痛みに共感する心や、いたわりの手を差し伸べ患者さまのために尽くす心が必要です

今、医療現場では、このようなアートが必要とされています。

さらに、看護学教育では、観察力を駆使し、創造力を働かせ、論理的思考により「自らが考える力」を養うこと、すなわち的確な判断や問題解決ができる能力を身につけることを大切にしています。

超高齢化、医療の高度化、ライフスタイルや価値観の多様化などに伴い、看護活動を取り巻く環境や医療ニーズは大きな広がりを見せています。医療現場において、心と体の双方を支え、人々のQOLを高め、健康増進と福祉の向上に資すること、それが本学の考える看護の在り方です。 癒しとアート、豊かな人間性を探究しながら、感性を一緒に磨いていきましょう。

看護学部 学部長 澤田京子