学科 ACADEMICS

日本画研究室JAPANESE PAINTING

無駄を削いで本質に迫る日本の美意識を理解。絵を描くことを通して対象を見つめ、美しい自然や小さな命に対して感動できる心を養います。


大切なのは、美しいと感動する心。日本の美意識と、生命をも映し出す日本画の表現を学ぶ。

洋画が立体をとらえる表現であるのに対して、日本画では陰影をあまり強調せず平面的な表現をします。ただ実態をとらえるのではなく、対象物を見つめ、解釈し、その生命感を映し出す絵画といえます。まずは、自然、風景、生きもの、かたち、こころ、愛など、美しいものを美しいと感じる「心」を養ってほしいですね。感動する「心」と、それを表現する「技術」の両方が揃って初めて作品を生み出せるようになるのですから。
茶道や俳句にも見られるように、日本の文化や芸術には簡素化・省略化するという共通の表現法があります。無駄を削いで本質に迫ろうとする姿勢は、まさに日本の美意識。授業では日本画の基礎技術を学びますが、とくに写生を重ねることで対象をより深く見つめ、本質をつかむ力を養います。日本画は紙や絵具をつくるのにも水が欠かせません。季節のモチーフも多い。水に恵まれたゆたかな風土があるからこそ成り立つ芸術であることを理解して、作品づくりに向き合ってほしいと思います。