卒業生インタビュー


開発プランナー(株式会社ワコール)
室田 清全さん
・宝塚造形芸術大学 造形学部 2001年卒業
刺激的な毎日が感性を磨いてくれました

Q. 現在の仕事でもっともやりがいを感じる瞬間は?
自分の考えた企画やアイデアが採用され、商品化されることが決まった時が一番嬉しいですね。どうしてもブラジャーというと女性が開発するものというイメージがありますが、男性の視点も大事だと思っています。女性により美しくなってもらいたい、心地良い下着を身につけて欲しいという想いを商品に結びつけられたらと、いつも考えています。自分の開発した商品が店頭に並んだ時の充実感、そして、購入されたお客様から「有り難う」とか「良い製品ですね」といった声を聞くと、大きなやりがいを感じます。もちろん、中には「ここがダメ!」という厳しい意見ももらいますが、そうやってお客様の声が返ってくるというのはコミュニケーションがとれている証拠ですから、ほんとうに有り難く、嬉しく感じます。
Q. 大学での「学び」が今の自分にどう活かされていますか?
大学時代は、とにかく仲間が多かったですね。絵画やビジュアルデザインなど他学科の学生とも広く交流がありました。アーティストの卵的な存在がたくさんいて、とても刺激的な4年間でした。自然に養われた感性は今の仕事に大きく役立っていると思います。技術的には、縫製を学んでいたことですね。もちろん、大学で下着の勉強をすることは無かったですが(笑)。ブラジャーはとても複雑なカタチをしていますから、どの部分はどういう縫い方をすればいいか、どういうミシン目を使えばいいか、という基本的な縫製の知識は、アイデアづくりに活かされていると思います。ブラジャーは左右対称に仕上げるのがとても難しいんですよ。自分で縫うことは少ないですが、それでも気になる時は実際に試してみます。
Q. あなたの今後の目標、将来の夢をお聞かせください。
いわゆるヒット商品と呼ばれるモノをつくりたい、というのが目標です。100万枚くらい売れるような商品を開発し、お客様に喜んでもらいたいと思っています。そのためには、お客様の声を一つでも多く聞くこと。時間があれば、店頭に行ってリサーチしています。下着ショップに男性一人で入るのは最初は勇気がいりましたが、今では全然平気です(笑)。僕がいつも考えているのは誰のためのアイデアか?ということ。お客様に嬉しいと感じてもらえるモノ、絶対に欲しいと思ってもらえるような商品づくりを心掛けて、これからも素晴らしい企画を生み出していきたいですね。


大学での4年間
1年次 | いろんな仲間が自然と増えていきました。 友人と一緒にデッサン画を描いたりすることも多かったです。 |
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2年次 | 一人暮らしを始めました。 自宅にもミシンを置き、課題づくりに一所懸命な毎日でした。 |
3年次 | 大阪のジーンズショップでアルバイト。仕事を通じて刺激を受け、感性を磨いていました。 オリジナルのTシャツデザインを任されたことも。 |
4年次 | 5月にワコールの就職セミナーに参加。 その後、トントン拍子で面接を通過し、見事、採用が決まりました。 |