進路・就職

卒業生インタビュー

中村 mucho よしてるさん
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グラフィックデザイナー(フリーランス)

中村 mucho よしてるさん
・宝塚造形芸術大学 造形学部 2002年卒業

やり抜くことの大切さを学んだ4年間

プロフィール

Q. 現在の仕事でもっともやりがいを感じる瞬間は?

大学時代の4年間はとにかく油絵一筋でした。でも、いざ卒業となった時に、油絵って日常生活にどうしても必要なものじゃないですよね。もっと生活に密着したモノをつくりたい、そう思いだしたのがきっかけで方向転換をしたんです。型にとらわれず、身近にあるものを何でも題材にして作品にしていきたい。そうしたら、仕事がどんどん舞い込んで来るようになりました。新しいテーマをいただく度に自分自身の引き出しも増えていくし、いろんな作品が商品として世に出て、人々と接することができる。一つひとつの仕事に大きなやりがいと喜びを感じながら、日々取り組んでいます。

Q. 大学での「学び」が今の自分にどう活かされていますか?

今は商品に関わっているので外(消費者)に向かっていますが、大学の時は絵を通じて自分とじっくり向きあった4年間でした。絵を描くことは孤独な作業。誰も頼る人がいない分、自分と何度も何度も話し合いながら一つの作品をつくりあげていく。その繰り返しが大きな力になっていくんです。「やり抜く」ことを学び、実践してきたことが、今の仕事に大きく役立っていると思います。ただ決定的に違うのは、今は締切りがあること(笑)。じっくりというより瞬発力が要求される時もあります。だから、普段からいろんなものに興味を持って、いつでも対応できるよう心掛けています。大学時代からフリマや骨董品屋さんが好きでよく行きました。一つの作風にこだわらず、あらゆるヒントやアイデアを自分の中にしっかりと蓄えておくことで、瞬間的な創造力が発揮できる。それも大学時代に身につけたことですね。

Q. あなたの今後の目標、将来の夢をお聞かせください。

自分はデザイナーとは思っていないし、イラストレーターとも思っていません。肩書きなどにこだわらず、自由に何でもやっていきたい。ファッション業界にも興味があるので、将来的にはもっと活動範囲を広げていきたいと考えています。ある意味、計画性を持たずに、その時々の関心事に応じて作品をつくっていくことが自分らしいスタイルだと思います。そして、作品を通じて社会や人々の生活と深く関わっていけたら、より素晴らしいですね。

中村 mucho よしてるさんの一日

大学での4年間

1年次 一通りのカリキュラムを体験し、その中から自分に向いているものを見つけ出そうと考えた時期。
その結果、選んだのが油絵(洋画)です。
2年次 年2回の造形展に出品する作品づくりに一所懸命。本格的に油絵にのめり込んでいきました。
3年次 自分にはもう、油絵しかない!という気持ちで、ひたすら絵を描くことに没頭しました。
4年次 ゴールに向かって一直線。最後に納得できる作品を残さないと、気持ち良く卒業できないと
思っていました。卒業作品は100号のキャンバス2枚を合体させた大作です。