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2012年12月17日

芸活支援講座"就職以外に生きていく道?"を開催いたしました(12/7)

2012年12月7日(金)、16:40から18:10まで、宝塚キャンパスアートヒルホール(AHH)におきまして、芸活支援講座『就職以外に生きていく道?』を開催いたしました。

芸活支援講座は、将来、芸術活動や作家活動、クリエイターとして活動をしていきたいと考えている学生を対象とした本学独自の講座。その一環で、造形芸術学部・楠田雅史(くすだまさし)准教授から、1)自分自身のことについて、2)仕事を通じ知り合ったクリエイターたちの紹介、3)学生時代に大事にしてほしいこと、4)社会に出てからの基本姿勢について、と4章に分けて講演をいただきました。

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楠田雅史准教授は、1986年京都市立芸術大学大学院修了、大手百貨店へ新規事業プランニング担当(芸術文化事業室兼務)デザイナーとして入職、その後店舗開発プロジェクトプランニング担当として活躍後独立、1997年有限会社『Parastyle』を設立されました。アートディレクション、空間デザイン、インテリアデザイン、グラフィックデザイン、展覧会キュレーションなどを務めながら、2012年4月より宝塚大学造形芸術学部へ着任され、ビジュアルデザイン、プロダクトデザインをお教えいただいています。

 

まず最初に、楠田先生自身についてのお話がありました。

楠田先生は、もともとクリエイター志向ではなかったそうです。しかしながら、こどもの頃からファッションやファッションデザインが好きだったという原点に立ち戻り、芸大進学を目指されたそうです。京都市立芸術大学進学後も自分の方向性が決まらず、悩みながらも大学院に進学されました。その中で、卒業するまでに導き出した答えは「独立したい」ということでした。

では、独立するにはなにが必要か?と考えたとき、その答えは"人脈"・"ネットワーク"・"技術(スキル)"。「独立」するために、それらを身に着けるために、「就職する」のも"手"だと考え、就職をされました。意識としては自分の夢を叶えるための『進路』・・・大学院卒業後に入る「学校」として就職したのだそうです。そこでは、とにかく人脈をつくること、いろんな人とコミュニケーションをとり、チャンスを創ることの重要さを感じたそうです。それ以外にも学ぶ事は多く、仕事で出会う仲間たち、高校の恩師、大学の恩師、先輩たちは心の支えでもあったそうです。

楠田先生は講演の中で、クリエイターとしてやっていくために必要な「コミュニケーション能力」について触れ、コミュニケーションは、社会にでて、対人関係から、社会性を身につける事ができるもの。就職して、それを身に着けることのできるチャンスがあることについても話されました。

 

第2章では、仕事を通じ知り合った2名のクリエイターを紹介されました。

1人目は、フラワーアーティストの東信(あずままこと)さん。2002年より銀座に花屋を構え、現在は、東京・南青山でオートクチュールの花屋「JARDINS des FLEURS」を開店。2005年にはNYで個展を開催するなど国内外に活躍されるフラワーアーティストである東信さんは、植物を表現のツールとして、花・植物のみが有するもっとも神秘的な形を見つけ、それを美的なレベルに変換し表現する事で植物の尊厳を導き出し・その存在価値を高めることに一貫し続けておられます。

スクリーンでは、東さんの作品を紹介いただきながら、東さんのことについてお教えいただきました。

就職せずに自分の道を手に入れられた東さんですが、もともと目指していたミュージシャン活動の傍ら、生活の生業(なりわい)としてスタートした花屋のアルバイトに本気で取り組むうちに、人生をかけて取り組めるものを見つけ、一生涯の仕事を手に入れた東さんは、志をもって、いろんな人に出会い、いろんな人のアドバイスを受けていたそうです。

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2人目は、イラストレーターの松尾たいこさん。大学卒業後10年間企業に勤めた後、子どもの頃からの夢「イラストレーター」を叶えるため、会社を退職し、専門学校に入り勉強をされました。現在は、本の装禎(『クライマーズ・ハイ』や、『創生の島』など多数)を主に活躍されています。松尾さんは、仕事を通じ、イラストレーターとして作品を作るうえで、3つのルールを決めておられるそうで、そのことを紹介いただきました。それは、①人に不快感を与えない、②説明的にならない、③自分の思いを入れない、ということだそうです。思いを強く入れすぎることなくデザイナーに"スキ"を与えることは簡単なようで実は難しい事。しかし、松尾さんは、イラストレーターとしての役割と、作家としての作品制作の方法論を明確に差別化して創作活動を行うという、極めてバランス感覚に優れたクリエーターである事もお話いただきました。

 

つづいて3章では、楠田先生が学生達に向けて、学生時代に大事にしてほしいことについてお話いただきました。

それは、「学生」として、小さなことでも漠然としていてもかまわないから、常に自分の将来に向けての目標設定を行ってほしい。その前提の元に、興味のあるもの、気になった事柄に徹底的に喰らいつき、喰らいついた以上に本気で取り組んでほしい。また、いろんな人と会話して、いろいろな人の考え方や取り組み方を知り、それを自分自身に立ち戻って検証してみてほしい。これらを通じて、仲間を増やしていくことが重要である、という事をお話いただきました。それを通じて手に入れられる最大級の"社会性"や"テクニック"、"スキル"は自分の財産。1人でも2人でもいい、信頼できる仲間をつくる事。自分が本気で付き合った仲間は、一生ものであり、こちらも財産。自分が困ったときに助けてくれるし動いてくれる、また、一緒に新しい挑戦を行うかも知れない可能性を秘めている事を忘れないでほしい、とも話されました。

 

4章では、楠田先生が学生達に向け、社会に出てからの基本姿勢についてお話いただきました。

社会人になってからは、常に自分の将来に向けて、具体的な目標設定とスケジュール決定(目標値の設定)を行ってほしい。その前提のもとに、自分自身の目標に近づくための方法論と技術の獲得や、自分自身の目標にとって必要な社会性と人間関係の獲得をしてほしい。デザイナー・イラストレーターは言うに及ばす、作家(クリエイター)も現在はコミュニケーション能力に加え、自分自身を見せる武器として、プレゼンテーションの技術は必須条件であることをお話いただきました。

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最後に、楠田先生から学生達に向けて、メッセージをいただきました。

『自分自身の方向性にふさわしい就職やアルバイト、社会的なサークルを通じて、社会のつながりのなかから自分にふさわしいさまざまな人間関係を築き、技術を身につけてほしい。コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力があれば、就職しようがしまいが生きていけるし、自分の人生を切り開くことができます。しかし、生業のためだけのアルバイトも含めて就職以外で生きていく道は、卒業時までに明確なビジョンや、コミュニケーション能力・プレゼンテーション能力を持っていなければ、より困難で時間がかかるのではないだろうか。なにかに流されず終わることなく、学生だからできること、自分の興味のあることに本気で取り組み、いろんな人と話し、コミュニケーションをとり、自分の目標を定め、自分の夢や将来の目標に向けてがんばってほしい。』

今回の楠田先生の講演を通じ、『気づき』のきっかけを見つけ、心に響く言葉を見つけた聴講者たちからは、熱心にメモをとる姿が見受けられました。

 

写真:宝塚キャンパス就職課・谷廣直子



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